登記簿は1つの不動産ごとに備えられており、この登記簿には、その不動産の所有者の住所氏名が記載されています。そこで、色々な事情で不動産の所有者を調べたいときは、登記簿に記載されている所有者情報が有用な情報となります。登記簿調査後は、所有者情報に基づいて実際に住所を訪問するなどが考えられますが、訪問してもそこに所有者がいない場合もあります。登記簿の所有者情報は現在の情報ではなく、所有者として登記をした日の情報が記載されており、所有者が引っ越しをしても自動的に更新されるわけではないからです。
このような場合で、登記簿の所有者の住所を住民票取得などで調査できますか?とご質問を受ける場合がありますが、調査できるかどうかは、調査の理由によって分かれます。調査可能な場合としては、隣地所有者と境界確認をする必要がある、自分の土地なのに登記簿所有者が別人になっている、不動産の屋根や壁などが壊れかかって自分の住居に危険がせまっているなどです。要するに相手に何らかの請求権のある場合と言えます。逆に、調査不能な場合としては、その不動産を買いたいので所有者を調べているといった場合です。買いたいというだけで他人の住民票を取得することはできないようになっています。
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